クレーム監査で実感した、工場を見てもらうことの価値

ものづくりの現場は、書類だけでは伝わらない

お客様からクレームをいただいた後の監査と聞くと、多くの人が緊張する場面を想像するのではないでしょうか。

実は先日、私たちのプレス加工工場でも、お客様をお迎えしての監査がありました。

クレームをきっかけとした監査ですから、決して歓迎できる状況ではありません。しかし結果として、お客様から「5S」と「作業環境」について高い評価をいただき、改めて信頼関係を深める機会となりました。

今回の経験を通じて感じたのは、工場の本当の魅力は書類だけでは伝わらないということです。

まずは対策書で信頼を回復する

今回のクレームに対し、私たちは原因究明から再発防止策まで徹底的に検証し、お客様にご納得いただける対策書を作成しました。

事前に対策書を提出していたこともあり、監査当日の書類確認は非常にスムーズに進みました。

もちろん、原因を正しく分析し、再発防止策を仕組みとして構築することは品質保証の基本です。

しかし、対策書を評価いただいた段階では、クレームによって失った信頼を回復した状態に過ぎません。

言い換えれば、マイナスだった評価がようやくゼロに戻った段階です。

本当の勝負は、その先にありました。

工場を見てもらったからこそ伝わった現場力

会議室での確認を終えた後、お客様には実際の工場をご覧いただきました。

私たちは特別な準備をしたわけではありません。

普段から取り組んでいることを、ありのまま見ていただいただけです。

しかし、その「いつもの姿」が、お客様の印象を大きく変えることになりました。

5Sが徹底された現場

一つ目は、工場全体に根付いた5Sです。

整理・整頓・清掃・清潔・しつけ。

言葉にすると当たり前ですが、それを毎日継続することは簡単ではありません。

床に不要な物が置かれていないこと。道具が決められた場所に整然と配置されていること。作業者一人ひとりが当たり前のようにルールを守っていること。

こうした日常の積み重ねを見ていただき、お客様から高い評価をいただくことができました。

安心して働ける作業環境

二つ目は、作業環境です。

工場では、人・設備・材料が常に動いています。

その中で安全かつ効率的に作業できるよう、通路の確保や設備配置、人や物の動線にも配慮しています。

派手な取り組みではありませんが、働く人が安心して作業できる環境を整えることは、品質の安定にも直結します。

お客様からは作業環境についても評価をいただき、日頃の取り組みが伝わったことを大変嬉しく感じました。

現場は最高の営業マン

今回の監査を通じて改めて感じたことがあります。

それは、工場そのものが私たちの強みだということです。

対策書や資料は、私たちの考えや仕組みを伝えることができます。

しかし、現場で実際に働く人の姿勢や、5Sが行き届いた環境、安全に配慮された作業環境は、現地で見ていただかなければ伝わりません。

今回、お客様に評価いただけたのも、特別なことをしたからではなく、日頃から積み重ねてきた取り組みをそのまま見ていただけたからだと思います。

私たちはこれからも、安心して仕事を任せていただける工場づくりを続けていきます。

もし当社に興味を持っていただけましたら、ぜひ一度工場をご覧ください。

現場には、書類やホームページだけでは伝わらない、私たちの強みがあります。

この記事を書いた人
佐藤康雄

佐藤金属工業株式会社 工場長 兼 品質保証部長

製造技術として5年勤務した後、品質保証部をゼロから立ち上げ。その後10年間、製造技術と品質保証を兼任し、さらに品質保証部専任として10年の経験を積んできました。現在は工場長と品質保証を兼任する、“技術×品質のたたき上げハイブリッド工場長”です。本人はわりと本気で「魔法戦士みたいなもの」と思っています。

金型加工・プレス技術・金型設計のノウハウを活かし、現場目線で品質問題を素早く解決することを得意としています。技術と品質、両方の視点から“現場の答え”を導き出しています。

「え?なんで?」が口ぐせの超ロジカル派です。時には煙たがられながらも、現場・品質・改善活動の“本質”を追求しています。

【保有資格】QC検定3級、プレス機械作業主任者、危険物取扱者 乙種第4類、フォークリフト運転技能講習修了、クレーン運転業務特別教育修了

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